山梨県のテレビではtvk(テレビ神奈川)が観れます。
tvk(テレビ神奈川)
視聴エリアは、神奈川県内と東京都の大部分、埼玉県や千葉県および静岡県[注 2]の一部、2006年7月からケーブルテレビを通じて山梨県中西部および静岡県東部[注 3]などの一部地域も加わる
近隣の県なので、ある意味恩恵にあずかっているのですが、音楽番組の「音楽缶」と言う1998年から20年近く続く名物番組があります。
基本的に邦楽のPVをノーカットで放送する番組で、アーティストのジャンルは様々。
「偶然」に「イイね」と思えるアーティストに出会える機会にもなるので楽しみにしています。
筋トレを終えてまったりしていると聴こえてきた「ルー・リードとコカ・コーラ(!?)」のフレーズ
筋トレ時は「気分を持ち上げる曲」を意図的にかけるのですが、今日は音楽缶を聴きながらすることにしました。
腹筋、ダンベルフライ、ベンチプレス、リバースプッシュアップなどひととおり終えてクールダウンをしているときに、突然出会いがやってきました。
曲調はフォークロックのようなサウンドに粛々と進むメロディーライン、歌詞は意識して聴いていませんでしたが、私の大好きな「コカ・コーラ」と言うキーワードが耳に届いてきたのです。ダンベル、おろしちゃいましたよ。
「まさか、聴き間違えじゃ。。。」
しばらく曲の進行に耳を傾けていると
今度は「ルー・リードとコカ・コーラ時代に騙されてさ 」とはっきりと聴こえてきました。
音楽缶でのPV終了時のクレジットを確認し「山崎彩音さん」が歌っている曲だとわかり、気になったので調べてみました。
18歳のシンガーソングライター山崎彩音さんの新曲「キキ」
山崎は神奈川・湘南出身の18歳のシンガーソングライター。15歳の頃から東京と神奈川のライブハウスで音楽活動を行い、昨年シンガーソングライター史上最年少で「FUJI ROCK FESTIVAL」への出演を果たした。
山崎彩音さんの「キキ」もう一度PVを見返しましたが、ジャンルは「フォーク・ロック」にあたるのでしょうか、アコースティックギターを奏でながら魂を込めて歌う姿に痺れます。
PVには山崎さんのほかに、森?樹海?のような場所を歩み進む女性のモデルさんも出演されているのみ。
一言で括れず形容できない複雑な10代のココロが歌われています。
「どうでもいい奴に構われて」「言葉に踊らされてさ」「本当と嘘をくらべて」「時代に騙されてさ」などどことなく退廃的な印象。
しかしそれは「具体的」でなく「抽象的」にキーワードとして並ぶため、受け手のイマジネーションによって「感じるメッセージは違うものとなる」のではないでしょうか。
ただ退廃的に落ちていくのではなく、現実に直面しながら成長していくときの握り拳のような力強さが宿っているようです。
私はこの曲から「大人になることは束縛されることが増える自由は失われる」「答えの見つからないことで世の中は溢れているのだろうが、それだけでは寂しい」と言うメッセージが込められているのではないかと感じました。
音楽の楽しみ方は、そういうものであって良い。はずだ。
ちなみに「ルー・リード」って?
アメリカニューヨーク州ブルックリン出身のミュージシャン。本名ルイス・アレン・リード (Lewis Allen Reed)。
1965年に結成されたロックバンド、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのヴォーカル・ギタリストとして名を馳せた。同バンドのリーダーとして脱退まで楽曲・アルバムの制作を牽引し、アヴァンギャルドな実験性と翳りを帯びたメロディ志向を融合させた独特の音楽性を創り上げた。代表作に「僕は待ち人」「ヘロイン」「スウィート・ジェーン」「ロックン・ロール」などがある。
なるほど、60~70年代のサイケとかフォークムーブメントの印象が山崎彩音さんの「キキ」から感じられたのは、「ルー・リード」そして「コカ・コーラ」と言うキーワードからも醸し出されているのですね。
1957年 日本飲料工業株式会社(日本コカ・コーラ株式会社の前身)設立/日本で「コカ・コーラ」の製造開始
1962年 日本でテレビCM開始、びん自動販売機を市場導入
「自由」「平和」「抵抗」「革命」バラバラですが2文字の漢字による「運動」が似合う時代であったと私には映っています。
第2次世界大戦が終わり社会が発展していく過程の中で、当時の若者の時代の象徴としてあったものの一つとして「ルー・リード」と「コカ・コーラ」を山崎さんは引用したのでしょう。
「ルー・リード」と「コカ・コーラ」以外のキーワードでは、この「キキ」と言う曲がこれほどのインパクトを持てていたか?と深く考えてしまうほど「絶妙」なところを突いている。
終わりに
私は人が成長するには「他者と触れ合うこと」と「自身の内面を深く見つけること」が大事であり、音楽や文芸は「人を映し出すもの」の表現手法だと考えます。
今日も良い「感性」に触れました。
山崎彩音さんは10代であり、同年代の方へはさらに強烈なメッセージが伝わっているのではないかと思いますが、その「想い」は大人にだって響くのだ。
山崎彩音さんの今後に注目してきたい。
【本日のテーマ】山崎彩音 EP「キキ」