6.11新日本プロレスのDOMINION大阪城ホール大会が開催されました。
観客動員数11756名の超満員。
残念ながら大阪で生観戦とはいきませんでしたが、新日本プロレスのワールドのLIVE配信で観戦することができました。
試合の結果から見えてくるもの
シングルのチャンピオンベルト(タイトル)のかかった試合と結果は以下の通り。
私としては「こうなれば面白くなるかもと予想した通りの展開」でした。
①NEVER無差別級 鈴木みのる vs 後藤洋央紀 【鈴木の勝利で王座防衛】
②IWGPJrヘビー級王座 高橋ヒロムvs KUSHIDA 【KUSHIDAの勝利で王座移動】
③IWGPインターコンチネンタルヘビー級王座 内藤哲也 vs 棚橋弘至 【棚橋の勝利で王座移動】
④IWGPヘビー級王座 オカダカズチカ vs ケニー・オメガ 【時間切れ引き分けで王座防衛】
どの試合も本大会に至るまでのロード(ドラマ)があり、単純に結果だけを切り取って「良かった・悪かった」などとは言えない。
①NEVER無差別級で言えば軍団の対抗色が強く、後藤は真っ向勝負を挑んでいたと思うが、相手の鈴木は新日本の宝(チャンピオンベルト)を何が何でも強奪しようとして前回の試合で奪取しチャンピオンとなっている。今回も「徹底的にどんな手を使っても倒す」という殺気に満ち溢れていた。
②IWGPJrでは先のBEST OF THE SUPER Jr24の優勝者KUSHIDAの逆襲劇。今年の1.4東京ドーム大会で高橋ヒロムに敗れ、リターンマッチでも瞬殺。今年上半期はKUSHIDAにとって時が止まり、深い底に突き落とされてしまっていたような状態が続いていたが、どん底から這い上がるエネルギーに満ち溢れ・見事試合で爆発した。
③インターコンチネンタルは「エースになれなかった男」とブーイングをあびた内藤が「らしさ」を見出して起こしたムーブメントL.I.Jの「制御不能ぶり」に怒り、リスペクトされないチャンピオンベルトを取り戻すと発起した棚橋の想い(ベルトを守り輝かせることは、現WWEの中邑との約束も。)があった。
そんな中、一番はやはりメインイベントのオカダカズチカvsケニー・オメガ戦だったのですが、60分の制限時間一杯を戦い抜く死闘でした。
オカダはドロップキックやツームストーンパイルドライバー、ケニーはVトリガーや片翼の天使などなんどもフィニッシュとなる必殺技をそれぞれが放つ中、フォールを返す・ロープブレイクで免れる、読み合い切り返すなど手に汗握る攻防が続きましたが、最後まで決着はつきませんでした。
プロレスで「引き分ける」とはどういうことか
かつて「引き分け」となった事例をあげると
①両者リングアウト②両者ノックアウト③ノーコンテストが主でしょうが、
ちなみに今DOMINION大阪城ホール大会のメインイベントであるオカダとケニーの60分に及ぶ長時間の試合のように決着がつかなかった試合は、これまでにもいくつかあります。
私としては全日本プロレスの四天王による三冠王座戦が記憶に強く残っていますね。
プロレスだけではありませんが、試合は「勝負」ですから「どちらが強いのか」決着をつけることが「成立」を意味していて、引き分けは「不成立に等しい」とする意見もあります。
ただ、「時間が設けられている」と言うのは「興行の構成上これくらい時間を設けておけば試合が終わる」と言う見込みをつけているのではなく、「体力の消耗(生命にかかわるもの)による不測の事態」の防止が近いのではないかと思われます。
「60分間も試合ができる=八百長で力を抜いてダラダラやっている」なんてことは選手の戦う姿を直視すればありえないし、命がけであることが伝わってきます。
プロレスはスポーツか否か
様々な意見が論じられるが私の意見を言わせてもらうと「それぞれのプロレス団体のコンセプトによる」です。
プロレスは「試合」を行いますが「興行(入場料をとって客に見物させる)」です。
ただ「勝ち負けが決まっている」のではと詮索を入れるのはナンセンスです。
プロレスラーひとりひとりに生い立ちから日々の訓練、ライバルの出現や、成功や挫折などなどなどなど「キャラクター設定」がされています。
しかし、それは「支援の輪を広げ、試合を見に行くファンがより楽しめるためにしている工夫」であり「試合を無機質なものではなく、人と人がぶつかり合うドラマを魅せる」ために重要なことがらなのです。
推理小説やコミックを読むときに、「結果がこうなったらいいなぁ」と想像は膨らませるでしょうが「結果はこうなるに決まっている」なんて思いながら読み進めたりしないでしょう。
プロレスはスポーツです。プロレスラーは怪我をしないように毎日トレーニングを積み「超人」になります。それでも危険な技を時には命がけでかけるから「怪我をするとき」だってあります。
でも、再び立ち上がろうとする。その時には励まし合い称え合う。
この精神を「スポーツマンシップ」と言わずになんというのでしょうか。
終わりに
結果は「新たなドラマのはじまり」となります。
次は夏の祭典G1クライマックスが控えています。
今年こそは1度でもいいから公式戦を生で見に行きたいんですけどね。。。
やっぱり新日本プロレスワールドかな∑(゚Д゚)
新日本プロレス全選手のみなさま、本大会も熱い戦いを魅せていただきありがとうございました!!