「うまいか・まずいかはあなた次第です!」そんな謳い文句が良く似合うミステリアスな「日清食品の黒歴史トリオ」が2017年7月3日に再発売されました。
復活前日にこの黒歴史トリオがフライングでスーパーのイオンに並んでいたのでラインナップされているサマーヌードル、どん兵衛だし天茶うどん、熱帯U.F.Oの3つとも購入。
早速、「黒歴史トリオ」の商品概要や気になる味などレビューをしてみたいと思います。いざ!
【目次】
0.2017年6月26日 日清が衝撃(笑撃)のニュースリリースを発表。栄光の陰に隠れていた「黒歴史」とは。
1.さぁ黒歴史を紐解こう。サマーヌードル、どん兵衛だし天茶うどん、熱帯U.F.O彼らは現代の消費者に受け入れられるのか?
2.黒歴史トリオのサマーヌードル、どん兵衛だし天茶うどん、熱帯U.F.Oそれぞれの思惑
3.今日は黒歴史①「サマーヌードル」を実食します。他2個のレビューは。。。あるか!?
4.まとめ
0.2017年6月26日 日清が衝撃(笑撃)のニュースリリースを発表。栄光の陰に隠された「黒歴史」とは?
「攻めて迷走。焦って自滅。黒歴史トリオ再発売」
期間限定で「おもしろフレーバー戦略を取る」メーカーは今も昔も一緒か、発売当時ゴーサインを出した企画側の思惑が外れた「あまりにも売れなかった商品」をリニューアルではなく「当時のプランニングそのまま」に再発売する「黒歴史」とは、日清食品は思い切ったことするな、、、。
今回再発売となったのは「黒歴史トリオ」とは以下の3種。
- サマーヌードル(1995年)
- どん兵衛だし天茶うどん(2002年)
- 熱帯U.F.O(2002年)
すいません。どれも買って食べた記憶がないので「思い出は皆無」。
新商品扱いとして「ありか・なしか」ジャッジしましょう。
1.さぁ黒歴史を紐解こう。サマーヌードル、どん兵衛だし天茶うどん、熱帯U.F.O 彼らは現代の消費者に受け入れられるのか?
みなさんは「カップ麺」をどんな時に食べますか?
「お腹が空いているとき!」っていうのは当たり前ですが、食べるシーンとしては「ご飯として」か「おやつとして」かなと思います。
また、「カップ麺を今日は食べよう」と決めたとき「商品を選ぶ決め手」はなんでしょうか?
「ブランドイメージの確立された、絶対に間違いないと味を認識しているもの」がほとんどではないでしょうか。
つまり「味のイメージしづらいもの」や「絶対においしくなさそう」と言うものは「手を出さない」のが自然です。
そんなのはわかっていること。でもなぜメーカーは「過ちを犯すのか?」
答えは「時代を先取りしすぎて周りがついていけなかった」か「消費者のことを全く見ていない自己満マーケティングであった」かであるはずです。
今回の企画は日清食品の栄光の陰に「黒歴史」として葬りさられてしまっていた、「当時は本気で考えて作ったアレ」を、もう一度時代を超えて世に放ち「商品価値の真意を問いたい」と挑戦することに踏み切った!※と受け止めました。日清食品さんはリリースではそこまで言っていないですね。
「1人の声が重要視され、拡散されやすい」時代にあって、「黒歴史」なんてミステリアスな企画は「ネタ」として成立するだけの商品セールスに繋がるか甚だ心配ではありますが、プロモーションは非常に面白いことをしているようです。
よし、こっちも本気でレビューしますよ。
まずは、黒歴史トリオ(サマーヌードル、どん兵衛だし天茶うどん、熱帯U.F.O)の特設サイトが設けられていますのでご紹介。ぜひ一度ご覧ください。
「黒歴史トリオ」の特設サイトでは「発売時の商品リリース」「黒歴史トリオの当時の担当者のインタビュー」「日清食品社員へのリアルなアンケート」「黒歴史認定イラスト(TwitterなどSNSでのコメント用?)」など微妙なコンテンツがいくつか。
サマーヌードル、どん兵衛だし天茶うどん、熱帯U.F.Oの3種を「一度失敗をしたが、意地の再発売」と銘打っての再チャレンジ。
果たして現代の消費者に受け入れられるのか?
2.黒歴史トリオのサマーヌードル、どん兵衛だし天茶うどん、熱帯U.F.Oそれぞれの復活にあたる思惑を見てみよう
「黒歴史トリオ」の公式特設HPにて、サマーヌードル、どん兵衛だし天茶うどん、熱帯U.F.Oそれぞれの黒歴史が紐解かれているので確認します。
レモングラスよりも先に来日?ナウすぎたニューカマー
「サマーヌードル」
1995年夏、『緊急限定発売』という必死感満載のコピーで登場。トムヤムスープをベースに、スープにはレモングラス。一言でいえば、攻めすぎている。当時はレモングラスの存在が知られておらず「正直よくわからない商品」として扱われてしまった。営業も説明ができず大変に苦労した。真心ブラザーズの名曲『サマーヌード』は当商品のラジオCM用に書き下ろされたものだが、今やそっちの方が有名となっている。エスニック料理が一般化した今ならもっと愛してもらえるのでは、ということで緊急再発売。
お茶ブームに乗り切れなかった!!悲しきスピードスター
「どん兵衛だし天茶うどん」
2002年茶系飲料が大ヒットするなか、食品カテゴリーから無理矢理ブームに相乗りするべく開発された。当時流行っていたのは緑茶だったが、こちらのスープはほうじ茶がベース。全体的にズレまくっている。『あっさりこってり』というわかるようでわからない謳い文句とともに発売を開始するも、あっけなく歴史から姿を消すこととなった。わさびが効きすぎており、すするとむせるという声も。当時の担当者いわく『エッジの立った味』。最近のだしブームに乗じ、再ブレイクすることを夢見ている。
勢いだけは人一倍!!暑苦しい大型ルーキー
「熱帯U.F.O」
2002年夏、前年に大ヒットした『カップヌードル 熱帯シーフードヌードル』を勝手にパクって誕生。ネーミングをはじめヤシの木をデザインしたパッケージなど、あたかも関連商品のような顔つきをしているが、実際は完全なる後追いである。その驚くほど安易に名づけられた『熱帯U.F.O.』という商品名について、勢いは伝わるものの味の説明になっていないという指摘が相次いだ。またその味も、パッタイやミーゴレンなどの"エスニック風焼そば" に慣れていない当時の人々には新しすぎた。今なら、このタイ風甘辛エスニック焼そばの魅力をわかっていただける……かも?
うーん正直、「誰に・どんなシーンで食べてほしいのか」と味のイメージがイマイチパッケージと文字だけではつかみ取れない。
この黒歴史トリオが一度失敗しているだけに、各商品のセールスコピーもなんだか弱気だなぁ。
いや、その自虐性が戦略?なんでしょう。
そこまで言うなら試しに買ってみようかなと思わせますよね。
3.今日は黒歴史①「サマーヌードル」を実食します。
イオン価格で1個:138円(税込)でした。
さてさて1995年リリースのサマーヌードルの実食です。
まずカップを確認。
「スカッと辛い夏スープ」と「レモングラス香るすっきりトムヤム味」とコピーがああります。
パッケージはイエロー、グリーン、レッドの元気なカラーリング。「暑い国」をどことなく連想させますね。どうしてだろう。。。。
国旗の色か。「ボリビア」とか?
むむむ。「タイ」ではなさそう!?
蓋を開けて中身を見てみましょう。
麺はカップヌードルおなじみの麺。
かやくはベーコン、キャベツ、卵、人参、ネギが入っています。カップヌードルは具材多めですね★
「夏は冷やしヌードル」を断然おすすめしていますが、サマーヌードルは初体験(1995年当時食べた記憶がありません。ごめんなさい。)なので、通常の「温かい麺」で食べることにします。
お湯を入れて3分。しっかりと底からかき混ぜて出来上がり。
さわやかな柑橘と唐辛子のスパイシーな香りが漂います。
「お、まさしくトムヤムですよ!期待もてそう。いただきまーす」
ズルズルズル。
ほどなくして完食しましたが、「パンチが無くて残念なトムヤムヌードル」と言った印象どまり。
酸味・辛みとも控えめでパンチがない。ベーコンの脂身が妙に印象に残る味でした。
本格的なアジアンヌードルとして確立されており人気の「カップヌードルトムヤムクンヌードル」がありながら、ここにきてあえて「サマーヌードル」を出してきた意味合いがわからないです。
辛みは苦手だけど「アジアンヌードルとしてトムヤム味を食べたい」って人には良いのかも。しれない。。。
※料理のトムヤムクンのトムは「煮る」ヤムは「混ぜる」クンは「エビ」のこと。
「サマーヌードル」には具材としてエビが入っていないので「トムヤム味」。
ただ、アレルギー物質として「えび・かに」は入っているから甲殻類アレルギーの人は注意だよ!
ちなみにレモングラスとはカリブ料理でよく使われるハーブの一種。
レモンの香味成分であるシトラールを含有しているため、レモンのようなフレッシュな風味がある。乾燥させて粉末にしたり、あるいは生のまま使用される。主な使用法はハーブティ、スープ、カレーで、鳥肉や魚、シーフードともよく合う。
1995年のカップ麺市場は「アジア系ヌードル」はそうラインナップがなく、「スッパ辛い料理」が大衆化していなかったと思うから「時代を先取り」をしてたと思う。
でも、今になっては遅すぎたかも。
他の2つは記事ネタとして成立する水準であれば食レポしたいと思います。
が、これもまたお蔵入りし、黒歴史となってしまうのか。。。
6.まとめ
いかがだったでしょうか。日清食品話題の黒歴史トリオ(サマーヌードル、どん兵衛だし天茶うどん、熱帯U.F.O)についてのレビューでした。
「復刻再発売」は「当時の思い出を掘り起こす貴重な存在」としてニーズがあるかもしれませんが、日清食品の人間ではない筆者からしてみると「黒歴史トリオの復活は「日清食品社内の人間だけが楽しい企画」に近いのではないかと、非常に残念な印象を持っています。
消費者は「楽しく豊かな人生を送る」ためにモノを買い、体験し、思い出にしていく。
食に関していえば「おいしいもの」「身体の為になるもの」が軸で、「話題作り」は付加価値であると思います。
「そこだけはこれからも外して欲しくない」と切に願いますが、世間一般的にカップヌードルって「ジャンクフード」と切り捨てられがちなので「おいしさ」を追求してほしいな。
今後の動きに期待しています!ごちそうさまでした。