「最近、働き方改革ってキーワードが出ているけど、労働時間問題についてよくわらからない」この記事はそんな方の為に書きます。
「自分が好きに使える時間(可処分活動時間)って大事だな」と認識が変わるはずです。
【目次】
1.今や社会問題「過労死」って何によって起こるのか?
2.心身に支障をきたす「時間外労働=残業」の量ってどの位?
3.「働く時間」の線引きをお前らどう考える?
4.まとめ
1.今や社会問題「過労死」って何によって起こるのか?
電通社員・高橋まつりさんが、2015年12月25日に自殺しました。彼女の過労死は、大手広告会社である電通のブラック企業の実態が合わせて判明し、メディアでも大きく取り上げられました。
「電通」に限らず「ブラック企業」と呼ばれる企業は多くあります。
【ブラック企業】
広義としては暴力団などの反社会的団体との繋がりを持つなど違法行為を常態化させた会社を指し、狭義には新興産業において若者を大量に採用し、過重労働・違法労働によって使いつぶし、次々と離職に追い込む成長大企業を指す
「法律違反の働かせ方」がポイントとなりますが、「過重労働をさせる」やり口は「圧力をかけるもの」だけでなく、「労働者側がやらざるを得ない」と「しむける」やり方もあるでしょう。
いずれにせよ、人間が人間として「生きる」為に必要なことが出来なくなるほど「限界を超えるだけのことを強いられる」ことが過労死に繋がっていきます。
主に過労死の原因は以下の4つと言われています。
・心疾患
働き過ぎにより、異常が出てしまう体の器官の一つが心臓です。心臓に異常をきたすことを心疾患と言いますが、過労死は、心筋梗塞や虚血性心疾患などの心疾患が原因で亡くなられる方もみられます。
働き過ぎで、異常が出てしまうもう一つの体の一部が脳です。脳内の血管に異常が出てしまう脳血管疾患。最悪の場合死に至るケースです。脳梗塞やくも膜下出血などが代表的な症状です。
・過労自殺働きすぎ、過労によるストレスで精神を患い、結果的に自殺に至ってしまう人も過労死と認定されているケースがあります。働きすぎだけが原因とも考えづらい部分もあるため、”過労”死と一概には言えません。
過労・睡眠不足が原因で、勤務中・通勤中の居眠り運転による交通事故、入浴中の溺死などの事故も見られます。過労とは、直接関係ないような事故も、元をたどると働きすぎが原因として過労死と認定されているケースも有ります。
疲労が蓄積して「体の器官」に不調が現れるものと、精神的不調から自ら命を絶ってしまうもの、注意力が失われ事故に巻き込まれてしまうものです。
「働きすぎ」による「疲労」は「正常な判断」を鈍らせていきます。
「うつ状態(と本人が認識するレベル)」なってしまった時には重篤であるケースが多く、そうなる前の予防線を張ることが企業に対してもが叫ばれています。
が、ブラック企業であれば「公にさも予防線を設けているようにアピールするでしょう」し、自分も周囲も関心を払って声をかける・気にかけながら仕事をする余裕が現場にないのが実態ではないでしょうか。
2心身に支障をきたす「時間外労働=残業」の量ってどの位?
日本労働組合総連合会が、時間外労働の実態に関するアンケート調査を実施。心身の健康に支障をきたすと感じる1カ月の残業時間は、平均46.2時間であることなどが明らかになりました。
月間で46.2時間とすると週休二日の企業として20日位が出勤日。
毎日2.3時間残業をする計算となります。
繁閑に合わせて月間の勤務時間を変形させて組む「変形労働時間制」を採用している企業もあるでしょうが、年間では平均2000時間が労働時間として設定されているようです。
ひと月平均167時間が計画する労働時間で、心身に支障をきたすと感じるプラス46.2時間が残業になってしまうと合計で212時間の労働時間。
この時間数をあなたは、どう捉えますか?少ない?多い?
3.「働く時間」の線引きをお前らどう考える?
一か月間を30日とすると、720時間が1つのサイクルとして回ります。
★720-212=508時間
寝すぎかもしれませんが、健康に良いとされる「8時間睡眠」をすると、
★508-240=268時間
この残った268時間を使って「どのように有意義に過ごすか」がポイントで、別の課題として「ワークライフバランス(仕事とプライベートの両立)」と言う言葉を聴いたことありますよね。
ところがこの268時間は「まとめて」「効果的に」とることがなかなか難しい代物なんです。
使い道は「食事」「入浴」「掃除」「着替」と言った生活必須のものからはじまって「仕事の準備・片付け」「通勤時間」「職場での休憩時間」と言った拘束されるものもあり、なかなか「ストレス発散や人生設計」などにねん出するのが難しいのです。
さらにあってはならないことですが「サービス残業」「休日出勤」「自宅で仕事」などがあると溜まったモノではありません。
こうして「自分を見失っていく」ことが現実問題としてあるのです。
私もかつてそうでした。
参考に私の現在の1日をグラフにするとこんな感じです。
これをベースに睡眠時間が削られたり、残業が発生してブログ・自由時間が減る感じです。
このパターン化するまでには時間を要しましたが、ポイントとなったのは①煙草をやめる②お酒を飲まないようにするという生活習慣の見直しが大きかったです。
「過重労働」の話とは別のように思えますが、「自分の責任の範疇」で生活習慣を乱してしまっていて、それがダメージになっているから「仕事で本来のパフォーマンスが発揮できない」なんてこともあると思ったからです。
余談ですが、3年ほどお酒を飲んでいませんが、お酒をNGとする薬の服用は無くなったので、飲み会の席だけは「お酒を飲んでみようかな」なんて考えたり。
このように「働く時間」を考えてみると純粋に会社員(社畜って言葉流行っていますね。あまり好きではありません。)をやって、「賃金を貰っている時間」以外にも「活動」をしている時間があります。
自由時間も本を読んだり情報収集の為にiPhoneをいじったりで、ブログや仕事に繋がることをメインにしています。
あまりしないのは、テレビを観る、ゲームをする、飲みに行くでしょうか。
「同じように身体を休ませている」訳でも「遊んでいる」気分でもないのですが、不思議とこの時間は「疲れ」を感じにくいのです。
このことについては、また別の機会に考えて記事としてまとめますが、「やりたいことオンリー」でストレスがそれほどかかっていないし、「やめようと思えばやめれる」と線引きされているからでしょう。
身体を動かすとか、芸術活動(絵とか楽器とか)、パズル(クロスワードとか)、手芸(編み物、生け花、プラモデル)、ひとつか二つそう言った「仕事」とは距離を置いた没頭できる活動を見つけて、ある程度まとめた時間を1日のうちに設けて実施するのがいい。
「やりがいと楽しさでワクワクすることに集中する」。
ゼロではないが残念ながら「労働」にはそれがほぼ見あたらない。
4.まとめ
いかがだったでしょうか。「過労死問題(事例と原因の確認)」と「働く時間」の関連性についての記事でした。
国も自分の会社も「働き方改革」を謳い出していますが、「残業していた分の労働時間を減らす施策」ではなく「休みを取った後の過ごし方」に終始した議論を進めているようで残念です。
こういう話をしようとすると、自分の会社の良くない組織風土をもちあげそうになるので止めなくてはならないのですが、「当事者不在(現実味がない・理解できない・納得できない)の議論」しか行われず、その癖「指導されるこっち側」も普段から「やれと言われたことへの」文句は言うが「こうしたい!ああしたい!とは言わない(バカだからか、あるべき・ありたい姿を考えるのが面倒だからなのかは知らない)」。
だから多くの人が「会社に属したくない」「フリーランスになりたい」そうビジョンを描くの、わかります。
「結果疲れた社内風土の中でただただ漂う。」
そんな毎日は嫌だ!と切に思うのですよ。
mission complete!